教育 全国で唯一!公立の介護福祉士養成校 ~介護人材育成機関として果たす役割~
北海道介護福祉学校事務局
北海道介護福祉学校の運営に関わる業務を担っています。
はじめに
北海道介護福祉学校(以下、介護福祉学校)の存在は知っていても、「そもそも何を学ぶ学校なの?」、「最近、学生の数が減っているって噂だけど…」そんな疑問をお持ちの方はいませんか?
実は身近で、大きな役割を果たしている介護福祉学校の活動や今後に向けた取り組みについて、ご紹介します。
介護福祉学校について
栗山町が運営する介護福祉学校は、昭和63年に開校された全国で唯一の公立の介護福祉士養成校です。栗山町内を学びの場として、実践的な介護技術や知識を身に付け、これまで2,200名を超える卒業生が全道・全国へと羽ばたいています。
<2分でわかる紹介動画>
※その他、詳細については学校公式HPへ!
https://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/site/kaigofukushi/(外部リンク)
公立校ならではの独自のカリキュラムも、魅力の1つ。
開校当初から、介護福祉の職場だけではなく、地域で活躍できる人材を育てたいという想いが受け継がれています。
その① 積極的なボランティア活動
地域交流の場として、町内外でボランティア活動を実施しています。教室を飛び出して実践的な社会経験を積むことのできる、貴重な機会となっています。
☆「サンタの笑顔」にて、タブレット講座のお手伝い
☆町内小中学校の土日授業への参加
その② 地域活動研究
「学びのフィールドは栗山」を合言葉に、地域にある様々な課題解決を図る活動をしています。地域の方やケアに携わる方と直接関わりながら、安心できる地域づくりについて学んでいます。
1年間の学びの集大成として、町民の皆さんを交えて「地域活動研究報告会」も行っています。
「地域活動研究」は栗山町だから出来る学び!
・学校生活の様子は各種SNSでも発信中!
介護福祉学校で学んだ学生は、町内や近隣の市町村だけではなく、全道・全国の事業所で介護のスペシャリストとして活躍しています。
介護業界の課題
介護業界全体の課題は慢性的な人手不足です。
4人に1人が75歳以上となる社会が現実として近づいています。厚生労働省の調べでは、2025年には約32万人の介護職員が不足すると予測しています(2019年度と比較)
※出所:厚生労働省
栗山町内では、2020年に高齢化率が41.2%となりました。介護をする人、介護を受ける人、どちらも他人事ではなく、身近な問題の1つとして捉える必要があります。
今後に向けて
【介護福祉学校の予算】
介護福祉学校のR5年度の予算額は、総額で1億899万円です。
約20%を学生の負担(授業料、検定料等)で、約70%を町の負担(栗山町一般会計からの繰入金)で賄っています。
【直近10年間の入学者の推移】
少子化等の影響から、平成28年を最後に介護福祉学校の学生数は減少傾向が続いています。
予算においても、学生数の確保は最も重要な課題です。
今後の安定的かつ健全な学校運営のためにも、学生数の確保に向けて様々な取り組みが行われています。
【学生数の確保に向けた主な取り組み】
・介護人材確保に関する自治体包括連携協定
高齢化の状況や活用できる資源(医療機関や介護施設等)は、各地域において大きく異なるため、「自分たちの地域にはどういったニーズがあるのか」、「限られた資源を有効に活用するためには、どのような繋がりを持てばよいか」といった視点を持てる人材が求められています。
将来、地元地域で介護の中心的な役割を担う人材を、介護福祉学校での学びを通じて育成するべく、令和3年度より道内各自治体と協定を結んでいます。
詳細リンク(北海道介護福祉学校HP)
https://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/site/kaigofukushi/21469.html
・介護分野における中核的人材養成に向けた高専一貫教育プログラム開発・実証事業
介護福祉学校と栗山高校が連携し、高校の授業でも福祉を学ぶ環境づくりを進めています。介護や福祉に対する興味・関心を養い、地域における介護人材の育成を目指すと共に、栗山町ならではの教育を通じて、福祉のまちづくりを進めていく取り組みです。介護福祉学校の職員が産業界・栗山高校・行政機関のコーディネーターとなり、教育カリキュラムの策定等を進めていきます。
<令和5年度予算:12,766,349円>
詳細リンク(北海道介護福祉学校HP)
https://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/site/kaigofukushi/22095.html
介護業界全体の課題である人手不足に対し、優秀な介護人材を輩出し続ける介護福祉学校は、今後ますます重要な役割を果たします。
栗山町の「福祉のまちづくり」のシンボルとして、今後も学校の活動や学生の皆さんを町全体で応援できればと思います。
学校関係者からのメッセージ
沢山の方々の協力があるからこそ、様々なボランティア活動や地域活動研究等「栗山町ならではの取り組み」が実現しています。皆さんに恩返しが出来るよう地域に根差した介護人材の育成を目指します!
介護の仕事の魅力や必要性が少しでも多くの方々に伝わるよう、今後も町全体で応援していただけると幸いです。
地域おこし協力隊「高専連携支援員」梶 幸奈 隊員
(平成29年度介護福祉学校卒業 28期生)
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